ホラー短編集 ぞっとする話をあなたに

たくさんのパンを食べると、姉はリビングのソファーでごろりと横になり、しばらく死んだように、ぼーっとする。

まるで、死体みたいだ、と私は思う。

姉の死体だ。
食べ物のたくさん詰まった巨大な死体だ。

3時ごろになると、また姉は食べ始める。

冷蔵庫にあるものを片端から食べる。


アイスクリーム5個。

イチゴひとパック。

ウインナー2袋。

チョコレート5枚。

プロセスチーズたくさん。