先生かな、と思いつつ布団を頭から被ったままじっとする。
「おい。」
ん?
「おいって。」
先生じゃない。
聞き覚えのある声。
「大丈夫か?」
一気に布団を剥ぎ取られた。
剥ぎ取った相手は私を見てニヤリと笑う。
「明日香が仮病を使うなんて珍しいな。」
「からかいに来たの?」
少し睨んだ相手。
西園寺良一、クラスは別だが同じ高校の同級生。
家が隣の幼馴染。
そして、私が小学生の頃から片思いをしている初恋の相手。
「明日香のクラスに行ったら、保健室にいるからって言われて、あんた幼馴染なんだから何とかしろよって女子達に怖い顔で言われたから様子見に来た。」
クラスの女子達よ。
持つべきものはクラスメイトだ。
ありがとう。

