「あ、あなた、さっきコンビニで…。」
雑誌コーナーで立ち読みしていた男だ。
間違いない。
「どうして…。」
いきなり羽交い絞めにされた力が弱まった。
そのかわり、背中に何かが当たる。
なんだか鋭い物…。
もしかして。
怖い。
もの凄く怖い…。
「何も言わずゆっくりと歩け。」
「ゆ、許して、下さい…。」
「何も言うなと言っているだろ!」
「は、はい…。」
恫喝の声がさらに恐怖心を与えてくるので、私は震える声で小さく返事をするしか出来ない。
言われたままゆっくりと前に進む。
今、人生で一番の恐怖のどん底かもしれない。
どうして、こんな事になってるの…。

