『住所不定、無職の西園寺良一52歳です。』
「え?」
「えっ?」
2人同時に固まった。
良一の腕を引っ張っていた力が抜ける。
『毎日銀行の強盗事件、そしてたんぽぽ銀行の強盗事件で防犯カメラに映っていた黒の軽自動車が同一車と判明し、その所有主が西園寺良一容疑者と言う事です。』
「西園寺、良一、って。」
『西園寺容疑者は現在行方をくらませていて、警察が必死に足取りを追っております。』
「まさか…。」
ゆっくりと良一の顔を覗く。
その顔は先程の悪の化身から顔面蒼白な良一になっていた。
途端に良一がまた頭を抱えて叫んだ。
「何てこったぁ!よりによって、強盗犯の名前と同姓同名だなんて!!」

