「なるほどねぇ~。こりゃ凄い人と同姓同名になったかもしれない…。」
1人呟きながらふと気付いた。
良一の声が聞こえない。
「ん?良一どうしたの?」
何気なく振り返ると、良一は目をハートにして固まっている。
暫くして、やっと出た言葉。
「あ、あすかちゃん、可愛すぎる~。」
「え?」
「あ~す~か~ちゃーん!」
「おいおい。」
一目見てすっかり樋口飛鳥の虜になってしまったようだ。
「やっぱり、あ~す~か~ちゃーんは可愛い!さいこー!!」
やっぱりって、昼間知らないって言ってたじゃん。
「これから俺はあすかちゃんの為に生きていくからね!」
その言葉を同じ名前の私に向かって言ってくれたら。
心が痛む。
ベッドの上ではしゃぐ良一と頭を抱える私。
「はぁ~。」

