認定式が終わるとミリン姫は勇者サトゥに近づきます。
そしてモジモジしながら
両手の人差し指同士をチョンチョンと
突くのでした。
「そ……そちは勇者サトゥか?」
サトゥは姫に気づいてニッコリ。
「そうですよ。俺みたいなのが
勇者なんておかしいですけどね。
よろしくお願いしますね!ミリン姫」
「!!!!!!
………………………そ……そちは、
ミリンの名前を知っておるのか?!」
ミリン姫は身長100センチなので
サトゥはかなり見下ろしながら話します。
「そりゃあ知ってますよ!
ミリン姫は姫様なんですから」
ミリン姫はますます真っ赤になりました。
サトゥが自分の事を知っているのが
嬉しくて仕方ないのです。
そこにジャガゴリーも入ってきました。
「ミリン姫!おいドンもミリン姫の事は
知ってるでごわすよ!」
「そうか!そちも知っておるのか、
それは良かった。それからそちのナマリは凄いな。でも、今はそれどころではない。そちは家に帰ってユックリするが良いぞ」
ミリン姫は早口でまくしたて、
サトゥの方を向くのでした。
ジャガゴリーはちょっと泣きそうに
なりながら部屋を出るのでした。
「サ……サササ…サトゥ」
ミリン姫はなんだか恥ずかしくて
サトゥを直視できないでモジモジしています。
「ハイ?なんでしょう?」
サトゥはそんなミリン姫の気持ちも
わからずに平然と答えるのでした。


