姫が勇者にアイラブュー!

3人組のただならぬオーラに身構える勇者達。


それはゆっくと近付いて来るのでした。


3人の耳はとんがり、肌は青く、人間で無いのは直ぐにわかりました。

1人は力士のような大男。
1人は妖艶な美女。
その2人に警護をされているがごとく、真ん中に
いるのが貴族のような少年でした。


大男は言います。
「魔王様、コイツラが勇者ですぜ」

少年はニヤリとします。

美女が長い髪をかきあげながら。
「小さい方の勇者……とっても私好みよぉ」


サトゥはそれを聞いてムッとします。
ジャガゴリーは微妙な顔です。

少年が口を開きました。
「勇者達よ!なかなかやるではないか!
僕の家来であるゴブリン共を全滅させるなんてなぁ!」


不敵に笑う少年にジャガゴリーはイライラしました。
「子供がなんば言うとるんじゃ!おいドン達は
勇者なんですたい!ゴブリンなんて敵では無いでゴワス!」


少年の眉がピクリと動きます。
「愚かな人間共よ……お前達は僕に征服されなければならないのだ……」


ジャガゴリーは少年の言葉が気に入りません。
「子供にはお灸をすえたらにゃあいかん!」

そう言って大剣を構えます。

「お……おい!待てよジャガゴリー……
アイツらなんか様子がおかしいぞ……
ここは慎重に……」


「サトゥドン!何を子供にビビっとるんじゃあ!勇者が聞いて呆れるでゴワス!」


そう言うとジャガゴリーは少年に向かって走り出した!