「みんなー!こっちです!
この避難所に隠れて下さい!
前の人を押さないように!!」
サトゥは城のみんなを誘導します。
地下の避難所に入ったサトゥ達。
そこにはお妃様もいて、城の重役達も
上手く避難しているのでした。
みんなを見て安心するサトゥ。
そこにはミリン姫の家庭教師ナツメも
いるのでした。
ナツメと目が合うとサトゥは
赤い顔になりました。
ナツメは落ち着いた口調で言います。
「勇者サトゥ、姫様と王様を助けて
いただきありがとうございます」
サトゥはナツメの美しい声に胸をドキドキさせて、その容姿に見とれてしまい呆然とするのでした。
「………………………あ……
あなたは?」
「私は姫様の家庭教師ナツメです」
「………ナ……ナツメ……さん」
そんなサトゥに不思議な顔のナツメ。
「私の顔に何か付いてます?」
見とれるサトゥを揺さぶる姫。
「サトゥ!サトゥーーー!」
「へ?………ああ!!」
サトゥはミリン姫をそっと置きます。
「姫様……体調は大丈夫ですか?」
「ミリンは……ミリンは胸が
苦しいぞよ………」
それを聞いて避難している医者に
姫様を預けるのでした。
「それじゃあ!俺はジャガゴリーに
合流して魔王軍と戦ってきます!」
ガシッ!!!
立ち去ろうとするサトゥの腕を掴むミリン姫!
「ミリンも行くじゃ!!」
「は?今、胸が苦しいと……?」
「ミリンはサトゥと離れるのは
嫌じゃ!離れるともっともっと胸が苦しくなるのじゃ!」
「はぁ?!なんですかその病気は?」
サトゥの足に抱きつく姫!
「ミリンも魔王軍と戦うぞよ!」
サトゥは思いました。
すっごい邪魔だ………


