偽りだけの城





朔は雪火の肩を持っているようだけど、所々悪口が入っている。


でも一応庇ってはいるから、私が虐めているように見えていることだろう。



でも迷惑しているのはこっちだから。


「意地張るのやめればいいのよ。馬鹿馬鹿しいって思わないの?」


どっち顔も見ず言い放つ。



弟の方は。

敵視、嫉妬とか、終わりが見えない闇にハマっていってる。


雪火は馬鹿だから、それを面白がって便乗して。

見下ろしていたつもりが、いつの間にか同じところまで下がっていた。



このループを繰り返していて、よく降参しないものだ。

頭がおかしくなる…


もはやどっちが悪いって話じゃない。



「仲直りとか…子供にでもできることをわざわざやれなんて言わない」


仲直りが簡単って言ってるわけじゃないけど、それができていたら、こんなとこまで来ていない。


もうお互いに引けないんだ。



「私は仲を取り持とうとしてるんじゃないから。鬱陶しいのよ、いつもいつも…」


「忍…」


朔が眉を下げて私の名前を呼ぶ。


この空気をどうにかするために、私をとめようとしているんだろう。



わざわざそんなことしなくたって私は暴走なんてしないのに。