偽りだけの城





忍は顔を顰めている。


姫と呼ばれることが気に食わない様子。



「王祇」


「まだ寝るのー?いい加減起きなよぉ」



奥田の言葉を完全に聞かなかったことにして、再び眠り始めた王祇。


名前を言うためだけに起きたらしい。


今度は感情のない目で見つめる忍。



コロコロと変わる表情を見るのは楽しいけど、そーゆう顔がないのが心配。



「宮火。俺のことは…聞いてるだろ、誰かしらには」


「………」


お嬢様は全く興味なし。



表情は変わらなかった。




雪火の弟だからって忍が興味を持つとは限らない。


下手したら…忍にとっては、この中で1番どうでもいい存在かもしれない。


普通の女子だったら、トップってとこにまず惹かれるんだろうが。



「……………」




誰が会話を続けるんだよ。