目の前に、お母さんの姿があった。


「玲華…大丈夫?」


ここはどこだろう?
…家だ。


「学校は…!?」

「今日はもう休みなさい。」

「…私何があったの!?」

「安静にしてなさい。少し疲れて倒れただけよ。」

「…嘘、凄く苦しかったのに!」


お母さんが困った顔をした。
でもその表情も一瞬でなくなって、お母さんはため息をついた。


「生まれつき身体が悪いんだから、運動しないでって言ったじゃないの。」

「…でも、時間なくて」

「先生だって玲華のこと知ってるんだから、わかってくれるに決まってるじゃないの。」

「だけど友達が…」

「先生は理解してくれたはずよ。」

「…ごめん、なさい。」