風鈴が鳴り響く夏。
教室の角に、風鈴がひとつぶら下がってた。



「玲華、行こう!」

理科室までの移動。
暑い夏は、こんなことも面倒だ。

「はぁい~」



「急いで!あと2分しかない!」

「待って、私運動できなぃ…」

「でもヤバいって!少しでも早くしよ!」

「待って…」



ハァ、ハァ、と息が切れる。
身体が弱い私は、運動ができない。

少し早歩きしただけでも、しばらく運動をしていなかったから息が切れる。
苦しい。

苦しい…

苦しい…