「恋バナの子よりはよっぽどマシだし…!」



「そりゃあな。」



私はうなずいて、颯爽と逃げた。
やっぱ、恋バナのことを思い出すと恥ずかしい。


家に帰りながらずーっと恋バナしていた私達。
家の前でもずーっと…人目も気にせず…


あぁ…最低だぁ…



「なぁ玲華!」



逃げた背中に突き刺さる声が痛い。
やっぱり玲華なんて呼ばれたくないな…



「なに?」


「あぁ…」


「ん…?」


「なんでもない…。」