家に着くと、お母さんとお父さんの話す声が、ドアのすき間から聞こえてくる。 「玲華も…もう中3か。」 「そうねぇ…」 「身体が弱いのに受験勉強なんてさせてたまるか。」 「でも、私立なんてお金が…」 ・・・———————————「ただいま。」 静かにドアを開けて呟いた。 「遅いじゃないか。」 「そうよ、待ってたのよ。」 「祭りの後だし、夕飯要らない。」 「寝る前に薬を飲みなさいよ~?」 「はぁい」