「わた菓子あるやん!」 「え~高い高いッ」 最近の女子中学生と同じように、はしゃいで騒いで楽しむ。 実優は、赤くて少し丈の短い浴衣で、走り回っていた。 私は後からついていく。 「ハイっ、玲華の分!」 「あ、ありがとぉ…!」 実優は振り向いて、パックに入ったたこ焼きを渡す。 私の分までたこ焼きを買ってきてくれていた。 実優は、見た目も中身も派手だけど、優しいんだ。 「無理して騒いじゃだめよ~?」 「騒がない~!」 心配までしてくれる。