ゆるやかな上り坂の先にある、神社の石段に腰かけた。 タバコに火をつけて 細く、煙を吐き出す。 「……」 街灯がまばらに灯り始めた町を 夕陽のあたたかなオレンジ色が、丸ごと包む。 何も変わってねぇな、と ぼんやり思った。