表彰式とかないのかよ…。私は帰りの支度をしていて思った。

「じゃあね、弥生」

「バイバイ、魅夜」

弥生と別れて、私も教室を出ようとした。

「流?」

廊下には、流がいた。

「……よ」

心なしか元気が無かった。

流は、私の耳元で何か呟くと帰って行った。

『周りに気をつけろよ…』



流の言葉を考えながら、正門に向かってぽてぽてと歩いていた。

「夷隅?」

「会長?」

正門で会長と遭遇した。

「奇遇だな」

「そうですね」

それから、皆川先輩や鼎先輩の今日の活躍について話していた。

「遅くなっちまったなぁ…」

会長との話が盛り上がってしまい、すっかり遅くなってしまった。