side 妃那


「えっ、来てくれんの?」


「うん、ダメ…かな?」



夏休みに入る前日の朝。

いつも通り6時に待ち合わせて、綺羅くんと話をする。


この間奈緒ちゃんが言ってくれた通り、私は夏休みに綺羅くんの応援に行こうと思い、その旨を伝えた。



「あっ…ダメならいいのっ。迷惑になるなら、私……」


「何言ってんだよ。迷惑なわけないだろ」



え…。


迷惑じゃないの?



「じゃあ、行ってもいいの?」


「いいよ。ってか、来て。俺めっちゃ頑張るし!」



そう言って笑いかけてくれる綺羅くんを見てホッとした。



よかった。

ダメって言われるかと思ってた。