「んー…」


「な、なに?」



何故か奈緒ちゃんが私をジッと見つめてくる。


な、なんだろう?

私何かしたかな?



「部活、ね。うん、それだ!」



そ、それ?



「部活、見に行っちゃえばいいじゃん。夏休みの間会えないんでしょ?」


「えぇええ!?」



ぶ、部活見に行く!?


そ、それはすごく行きたいけど!!

綺羅くんがサッカーしてるところ見てみたいけど!!



「無理だよ、邪魔になっちゃう…」


「外から見るだけなら大丈夫だって。強豪なんでしょ?そしたら合宿とかで練習試合とか多いだろうし。チャンスじゃん」



確かにそうだけど…。

合宿なら、私なんかが行ったら尚更邪魔になっちゃうんじゃ…。



「い、いいのかな…行っても…」


「なんか差し入れ持ってけばいいんだよ。妃那、料理得意なんだし。そんなモタモタしてたら、他の女に持ってかれるからね!?」



そうだ。

綺羅くんはカッコよくてモテモテなんだから。


現状に満足してちゃダメだよね!