不良。
不良とは何をすればいいんだろうか。
その1、仲間でつるむ。
う~ん、却下。
一匹狼でクールに決めるほうがカッコイイな。
そう、例えばこんなふうに。
窓枠に片足かけてその膝に肘をつく。
その腕の手首に顔を置いて物憂げに窓の外を見る。
なかなかイイ感じじゃないか?
クラスの女子たちが俺を見ているぞ。
ふ、と少しばかり口角をあげて微笑むと女子たちがざわめきたつ。
まぁ、それはいいんだ。
いいんだけど…クールに決めている俺にまさか問題が発生してるとは思わないよな。
ただいま、重大な問題が発生してるんだ。
おしりが痛い…という…な。
原因は窓枠のレールにわずかに乗っているおしりと床についた不安定な片足に自分の全体重がのしかかっているため…と思われる。
…しかしっ!!
クラスの女子が俺に羨望の眼差しを向けている以上、動くことなんてできるはずがないっ。
耐えろ、耐えるのだ。
頑張れ、俺のおしり。
足よ、震えるな。