不良な俺の初恋記録


遅刻する…っていうか、こんな時間じゃカンペキ遅刻。

慌てる意味がないことに気づいた俺は走るのをやめて、のんびり、ゆっくりと歩いて行くことにした。



まぁなんだ、不良なら遅刻だって当たり前だよな?

堂々と行けばいいんだ、堂々…と。


いやいやいや。
ちょっと待て、俺。

いくらなんでも初日から遅刻ってどうなのよ。

これから不良になるかもしれないよ~ってヤツでも初日からそんなことしないよな?


やっぱり…マズイかな?


そう思ったとたん冷や汗が流れ落ちる。

それに…なんとなく何かを忘れている気もしないでもない。



「あああ~っ!!なんでもっと早く起きなかったんだよ、俺のアホー!母さんも母さんだよ、起こしてくれよ~」



自分の準備に費やした時間を棚にあげて叫んだところでどうにもならない。

すれ違う人たちが驚いた顔でこちらを振り返る。



Oh、注目されてる?俺。
やっぱ、時間をかけてセットしたかいがあったか!!

カッコいいんだなっ?

いやしかし、注目してくれてんのは嬉しいんだけど、今それどころじゃないんだよね。


俺は時計を見ながら走り出した。


時間よ、巻きもどれ。
時計の針よ、止まれ。
と、念じながら。