「時間って…?」


真琴は京雅に聞く。


「あぁ、二人共この家にふさわしくなるように育てられてるんだが…。変な方向に行った。」


京雅はそう言うと大広間に飾られてる写真や賞状、トロフィーなどを指さした。


「右半分から端まで月陽のもので左半分から端までが月琉のもの。」


「あれ…?月陽ちゃんて空手やってるの?」


私が聞くと、丁度支度を終えた月陽が言った。


「うん。俺、空手3歳からやってて、楽しくて今でも続けてるんだ。」


「月陽は黒帯なんだ。全国大会1位も持ってる。」


「すごっ……へぇ~……。こっちは月琉ちゃん?」


「はぃ。私は4歳から茶道と華道をやらせていただいてます。私も少し空手をやっていたんですけど……私には合わなかったみたいです。ふふっ。」


月琉はそう言うと笑った。


「月琉は瑳助 蓮蓬(さすけ れんほう)先生のもとで茶道と華道を教えてもらってるんだ。あと、競技かるたは全日本大会クイーン戦優勝、現クイーンなんだ。」


(すごい…家庭…。)