「……麗桜……。」
京雅はそう言った。
(この人が麗桜さん!?)
そこには何人もの女生徒を後ろに付け、巻いた髪がふわふわと風と共に遊んでいる綺麗な女性が立っていた。
「ナイトはナイトらしくわたくし達に跪いていればいいのですわ。」
「嶺上花、その言い方はないんじゃないか?」
拓馬がそういう。
「あら拓馬さんわたくしにそんな口を聞いていいのですの?わたくしは将来、京雅さんの妻になる身。いわば、蓮王寺家のひとりですわ。」
麗桜はそう胸を張った。
「何を言い出すかと思えば、馬鹿なのは治ってないんだね。君。」
黎音の言葉に一瞬頬がぴくっと動いた麗桜。
「黎音さん…いつお帰りに?女王陛下はお元気ですの?」
「君に母様の機嫌を伝える気はないし、京雅は君みたいな女と結婚することなんてこれっぽっちも考えてないよ。」


