そうだ。ここは緑に囲まれている。 京雅さんの御母様のことを考えればむろん、車なんて通ってはいけない。 「…確かに、母様のことを考えれば危険なんだが…ここから学園に行くには時間がかかりすぎるから……。」 「そうなんですか…。」 「それが母様の病状を悪化させることくらいわかってる…。だけど離れたくないんだ。」 (京雅さん…本当に御母様のことを考えてるんだ……)