学校についてからというのは生徒会室まで万桜ちゃんに掴まれたまま走る。
「が、学校で走って…っいいものなんですっ…かっ…!!!」
バスケをやっていた私よりも拓馬さんたちはもちろんだけど、万桜ちゃんの体力が半端なくすごかった。
校門から300メートル離れたデュークから上の階級達がいる校舎までまったくスピードを落とさず突っ走る。
そしてそこから5階までの階段を(普段はみんなエレベーターを使うのに)全力で登る。
〝バタンっ!!!!〝
拓馬が開けた生徒会室。……の、生徒会長席には既に帝王の姿が……
「・・・・・・・」
無言の圧力がまた私たちをビビらす。
「・・・全員遅刻・・・」
そう言い放った京雅はどこかに電話をかけた。
「…くる……」
拓馬がそういった瞬間、勢いよく生徒会室にダンボールが運び込まれる。


