「翼っっ!」

「彰…幸せになって…。私は…それだけがたった一つの幸せだか…ら…ハァ…本当は優しい子なのに巻き込んでごめんね。でも、これからは…幸せに生きるんだよ…」

「何言ってんだよ…お前がいなきゃ幸せになんてなれねーよっ!」

「あはは…ご、めんね…」

「翼ちゃんっ!」

「愛……本当はね嬉しかったよ。初めて…あんなこと言われて、あんたは弱い人間じゃないよ…強い子だよ…」

「ううんっ!私なんかっ!…翼ちゃん死なないでよっ…もっと話して、友達になりたいのにっ!」

「とも…だち?はは…ありがとう…」

ありがとう…。

「私は悪い子だから…死んじゃうんだ。だって…復讐だけのために生きてきたから…でも、悪役でもさ…物語みたいな作り物でも…幸せになってみたかったなぁ…」

「翼…これから幸せになればいいじゃねーか!」

「…うん。でも、ご…めんね…」

ごめんね…。

「勇…やっと復讐できたよ。もう心配しなくていいんだよ。静かに眠れるんだよ…終わったんだよ…だから待ってて…今そっちにいくからね…」