「きゃっっ!」

愛は派手に倒れた。

「愛っ!」

虎が動けない体で叫ぶ。

そして、私は女を上から睨みつける。

女はひぃっと怯える。

「お願い。やめてっ!殺さないでぇ…ごめんなさい。私が悪かったわ。だ、だから許して!殺さないでっ!」

女はブルブル震えながら、精一杯の声で叫んだ。

「死にたくない、か。よく言うわよ。勇を殺しておいて!あたし達を死ぬよりもつらく苦しめてきたくせに!こんなとこで幸せに暮らして…私はずっとずっとこの日を待っていた!あんたを地獄に叩き落とすこの日をね!」

「っつ!」

「さあ、ケリをつけましょ。お母さん…」

私はしゃがみこみナイフを女に向けた。

「きゃあぁっ!」

「やめろ!」

「やめてぇっ!」

「殺すんじゃねぇ!」

「やめろぉっ!」



〈グサッ〉