「人は決して自分のことを愛することなんて無理なの。自分を褒めるバカな奴だって本当は孤独で誰かに愛されたいのよ。だから、絶対に自分を愛することなんて誰も出来ないのよ。みんな心の底では誰かに愛してもらいたいという気持ちの方が強いんだもの」


「それでも、私は信じたいんだ。あなたは本当に悪い人じゃないってこと」


「…バカみたいね。どれだけお人好しなのかしら。今日は帰るわ。でも覚えておきなさい、あの女にあんた達に絶対に復讐してやる。その決心は何があっても揺るぎやしないわ」


キッと睨みつけ、私と彰は屋上を出ていった。