「ああ。俺にとって翼はヒーローなんだ。そして、家族だ。たった1人の家族なんだ。それで何が言いてんだって思うだろうけど俺にも分かんねぇんだ。でも、俺の答えは翼についていくから離れられなかった。俺は優しい奴なのかもしれない。それでも俺は翼から離れていくなんて無理なんだ。俺のたった1人の家族だからこそ俺は翼についていきたい」

「…そう。後悔しても知らないわよ」

「翼!!」

彰の顔が明るくなった。

「そうと決まったところだけど、この扉の先にはあいつらが待ち構えてるわよ。」

「あ、ああ。」

私はそっとドアノブを回した。