私達は固まった。

自分の実の子より血の繋がらない子を愛している、ということだ。

そして、雨が降り始めた。

後ろでは彰が泣いている。

私は、涙なんか流れなかった。

私達はなぜこの世に生まれてきたのだろう。

なぜ生きてるんだろう。

なぜ生きているのに、幸せになれないのだろう。

なぜ…愛されないんだろう。

冷たい雨。

後ろで泣く彰。

涙を流さない、私。

私は、冷たい顔しか出来なかった。