彰を生かすために。

どんなことでも耐えて生活するしかなかった。

だが、神様は本当に私が嫌いなんだろう。

母を決定的に憎む日が来たのだ。

ある日、母は出ていった。

出ていくなんて当たり前だった。しかし、全く帰って来なかったのだ。

いつもは帰って来るのに。

私達は安心した。

もう帰って来ないんだ。私達は解放された。

そう、思っていた。

でも、次の日からたくさんの借金を返せとの電話がかかってきた。

私達は解放なんてされていなかった。

母は借金を私達にきせて、自分だけ逃げたんだ。

私は怒りに震えた。

それでも前向きに生きていこうと無理矢理自分を抑えた。

彰と生きていくためにまず、約1000万円の借金を返さなければならない。

私は10歳で150センチメートル以上の身長だったので歳をごまかし、化粧をし、毎日働いた。