「うんん。いいよ別に。何となくわかってたし」


だけど優愛は、そう首を振って笑う。

やっぱり、あなたはあなたみたい。

あなたやはりあの頃と何も変わってはいない。


「渚どうした?私の顔じろじろ見て」


優愛が不思議そうにこちらを向いてそう言ってくる。


「うんん。何も」


私がそういうと、優愛はそっかといって、また笑いだす。


そして私たちは夜空の下、ゆっくりと歩き出した。


きっともう何も怖くはない。


だって、私はもう1人なんかじゃないから。