「いいじゃねえか。そんな堅いこと言うなって」
「ああ、陽向くん。今優愛ちゃんとお祭りの話してたんだよ」
そういって、柔らかくわらったばあちゃん。
そんなばあちゃんの隣で1人顔を赤らめる私。
なんでだろう。
何故か陽向の顔を今は直視できないや。
必死に手で顔を覆って熱くなった顔を冷やそうとした。
「あー。そうだ。今日は祭りだ」
「陽向くんはお祭り誰といくのかい?」
「俺、店の手伝いあるからなー」
「そうかいそうかい。大変やねぇ」
そういって気だるそうに頭をかいた陽向。
そっか。
陽向、誰ともいかないのか。
なんだ。
少しだけほっとしている私がいた。
「あ、 そうだ!」
だけど、陽向がなにか思い出したようにニヤリと笑いながら私の方を見てきた。
え?何々?
「優愛!」
「ん?」
「お前の好物あるぞ!」
「……え?」
「お前、綿あめ好きだったろ?」
「……っ!なんでしってんの?」
高校生になって、綿あめが好きだなんて子供っぽいから伏せてた。
できるだけ人に言わないようにしてきたのに。
こうも簡単に暴露するなんて