それでも神田くんが好き

「それにしても萌、大丈夫そうでよかった!なにかあったら言ってね!
私、会議あるからいってくるね」






「うん、ばいばい」










5分くらい会話をしてなっちは部屋を出て言った。
なっち、私のことが心配で来てくれたんだよね…。
なのに私、最悪とか思って本当最低。




もちろん、起きるタイミングを失った私はずっと寝たふりをしていた。
そして今も…









「ふぅ…



とりあえず、桜庭さん起きてるよね?」









「ほぇ!」







思いがけない神田くんの一言に、体が反応してしまった。









「…やっぱり」





なんで、神田くんにばれたんだろ
ただ目瞑ってただけなのに…






「ご、ごめんなさい…」









「なんで寝たふりなんかしたの?」






あー。神田くん呆れてるかな。
どうしよう、またやらかした






「えーと…それは」





妄想してて気恥ずかしかったからなんて死んでも言えない!!



どうしようなんて言おう




「…もしかして、気遣ってくれたの?」


「え」




「いや、その…僕と夏実が付き合ってるから」






うつむいて恥ずかしそうに話す神田くん





そんなわけないじゃん。
気なんか使ってないよ。




なんてこともちろん言えなくて






「そうだよ!神田くんとなっちって本当ラブラブだよね!」




精一杯の作り笑顔で言った。






「…ありがと」




顔を赤らめて話す神田くん




本当なっちのこと好きなんだな。
私のことなんてきっと眼中にない。




「ううん!こちらこそ看病してくれてありがとうね。
もう大丈夫だから!」





別れちゃえばいいのに。
それで、私のことを見ればいいのに。