それでも神田くんが好き

黒板に張り出された紙をみて自分の席を確かめ席に座る





え、と近くの席の人に話しかけよ…っと





周りを見渡すと前後の女の子はもうすでに違う子たちと会話が進んでいた


その中に入ろうか迷ったのだけれど会話についついく自信がなくて結局諦めた



というか
入学式早々もう出遅れてる?





周りには右隣の暗そうな男子しかいないんだけど…



猫背で髪ボサボサだし、顔が髪で隠れてるし…




話しかけようか、かけないか散々まよったあげく


やっぱり声をかけてみることにした



自分から話しかけないと何も始まらない。




「あの、何中から来たの?」




私はついに声をかけた




“地味男子”は手に持っていた本にしおりをはさんでこちらに顔をむけて言った




「僕は二中から」




あ…れ?




髪の隙間から見える顔が
すごく整っていたのは気のせいかな?




「君は?」




ドキッ…



やっぱり、この人顔が整ってる。

瞳の底が真っ黒ですごく綺麗で
一度見たら目をそらすことができない




「私は五中から来たんだ。」




「五中…少し遠いね?」




「でもここの学校に来たくて、頑張っちゃった!」





「そっか。名前はなんていうの?」



ドキ


今、少し口角が上がった。
この人、笑うんだな…





ドキ…

ドキ…

ドキ…








わ、私なんでこんなにドキドキしてるの//

入学式だから浮かれてるのかな…


それとも、、



いや、恋とかはない。うん。ない。



「名前は、ひゃくらば萌って言います」



「プ…ふふ」




うわ、噛んじゃった!!
舌痛いし…!



「あぁ!!今のは忘れて//」



「プ…ふふふふ」




自分の名前を噛むなんて何年ぶりだろう
っていうか、よりによって今日噛むなんて!




「ふふ…僕は神田光“かんだこう”
よろしく」




これが、神田くんとの最初の思い出でした