「萌!進展あった?」




「紗羅!…微妙」





「うわ、ちょ!萌!!なんで泣いてるの??」






「え?」





本当だ。
気づいたらまた涙がでてた。
今日で2回目だよ…。
私泣きすぎだよね





「先生!萌、具合が悪いそうなので部屋で休ませていいですか?」



「あら、大丈夫?
安静にしてなさい。」






紗羅が私の肩を支えて
私たちの寝る部屋へ連れて行ってくれた






「萌、何があったの?」



優しい声で話しかける紗羅





「…」




「無理に話せとは言わない。
でも、つらいなら誰かに話した方がすっきりすると思うよ」





「紗羅…」





確かにその通りだ。
この気持ちを私の心の中で抑えてたら
楽しいはずの林間学校がモヤモヤした気分で終わっちゃう気がする。

それに、紗羅にはなんでも話したい。






「あのね…」


「うん」





それから、紗羅には
なっちと神田くんが付き合ってるって聞いて泣いてしまったこと。

それを神田くんが慰めてくれたこと。

神田くんを怒らせちゃったこと。


今までに起こった全部のことを話した。







「そっか。」



「うん…」




「でも、一つだけ言わせて?」




「何?」




「光はね、怒ったんじゃなくて拗ねたんだと思うよ?」




「え?」





「萌と仲良くなれた気がしたのに秘密って言われて拗ねたんじゃないかな」






「そんなこと…神田くんしなくない?」







「するよー」







「…本当?」






「大丈夫!
それに、すぐ元に戻れるって!」






「…そうだね!
なんか元気でてきた!
紗羅ありがとね」





「ううん!」






「ところで、なっちと付き合ってたこと知ってた?」






「…昨日の夜聞いた。」





「そっか。」





「私も、萌と同じで泣いちゃったよ!
両思いと付き合ってるは
近いようでこんな遠いのかって」





「本当?!
私も紗羅と同じこと考えたよ」






「でも、もう大丈夫!!
萌は?」





「私も紗羅のおかげで大丈夫」





「よし!それじゃあ行こうか?」