それでも神田くんが好き

「泣き止んだ?」




「ぁ…うん」






林間学校だっていうのに
泣いちゃったよ…






「ごめんね。」


神田くんに迷惑かけちゃった



「気にしないで?」




目の周りがさっきまで泣いてたからすごく赤くて
やっぱりまだ神田くんの目をみれなかった




泣いてるのをバレないように隠してくれたんだよね。
もう泣き止んだから離れなきゃ…



でも
離れたくない。
ずっとこのままでいたい。



離れなきゃっていう気持ちと離れたくないっていう二つの気持ちが私の心を交差する。




離れたくない。なんて言えない私は結局
神田くんの腕の中から離れることにした。






その瞬間神田くんの腕の力が強まった。




な、なに?!
神田くんの顔が近づいてくる
どどどどうしよう。
何するの?!





「離れないで」






ビグ…



神田くんが私の耳元で囁いた。



その瞬間
体の力が抜けた



“離れないで”なんて
ずるいよ…。
どうしてそんなこというの?
神田くんにはなっちがいるじゃん






「期待しちゃうよ…。」





あ。



しまったって思った時には遅かった。

期待しちゃうよなんて言って気まずくなるだけなのに。


どうして言ってしまったんだろう?











「…うん」






少しの沈黙の後
神田くんは確かに“うん”って言った





え?
待って
どういう意味?





期待しちゃうよ。
に対して
うんって何?





期待してもいいの
悪いの?
いや、悪くはないか…?




好きにしろってこと?






え、え、え?






「あの、どういう意味で…?」




ドキ…


ドキ…




ドキ…







ドキ…







心臓うるさい…!
きっと神田くんに聞こえてる。


一応、私は神田くんの腕の中だし





神田くんどういう意味で言ったの?
私期待してもいいの?








でも、神田くんは裏切るんです。



「…自分で考えたら」って