「じゃ!俺はこっちなんで」


いや、まだ校門出たばかりじゃん!

ていうか、蒼空くんもわたし達と方向おんなじだよね?


「は?」


「俺、今日こっちに用事あるんだわ。じゃな!」


そう言って蒼空くんはだるそうにわたし達とは反対側に歩き出した。


「ったく。あいつ何考えてんだよ…」



井波くんはそれから呆れたような顔をしながら歩き出した。


空を見上げるともう夕日が出ていた。


…そういえば、

昨日あげたクッキー、味はどうだったんだろう?


「そういえばさ、昨日のクッキー、どうでした…?」


「…あ、あれか」


そうです…。

あれです…。


「どれもあんなもんじゃない?」


それって、不味くはなかったってこと…だよね?


び、微妙!



よかったんだか、悪かったんだか…。