席についた私はくじを引き終えた井波くんを目で追っていると、


井波くんはこちらを向いて歩いてきた。



えっ、えっ!



井波くんが近づいてくる…!



これってもしかして、さっきの願いが叶ったの…?!


でも、井波くんはそのまま私の横を通りすぎた。


「はぁ…」


ま、そんな簡単には行きませんよね…。


すると、後ろの席で椅子の引く音がした。


……ん?



これって…期待してもいいの…かな?

恐る恐る振り返ると、


なんとそこには井波くんが座っていた。