「……嘘だろ」
おもわず女らしからぬ言葉を漏らす。
でも今はそんな事どうでもいい。
「先生!?」
人混みの中、叫ぶ。でも、周りの人の視線が私に集まるだけであって、先生が現れる気配はない。
嘘でしょ、こんな所ではぐれないでくださいよ先生ー!
はぐれたのは私の方じゃないの?ってのは置いといて。
しかたなく、私は人混みから外れて、少し人が少なくなった所に歩いて行った。
水分を補給すると、しばらくその場に留まる。
うーん。どうするべきか。
先生が変な事に使わないように、お金はしっかりと私が管理している。
やっぱり先生と会えない限りは、私が薬草を買いに行くしかないか……。
私は苦渋の決断を下し、1人で薬草屋に行くことを決めた。