おそらく今日は、"初めての夜"になる。
愛する男と同じ屋根の下で、他の男にわたしは鳴かされるのか。
ーーーああ、吐き気が。
「 セス、わたし、どうしたら... 」
セスを抱きしめて、ひたすら泣いた。
約束の時間、午後9時まで、あと1時間。
俺は大丈夫だよ、セスがそう囁いてくれたような気がした。
その夜わたしが、...どうなったかは、言わなくてもわかるでしょう?
「 セス、ごめんね 」
「 わたしはあなたを愛してる 」
純白のワンピースを、血で濡らして。
嘔吐を繰り返し。
セスは、涙を顔をぐちゃぐちゃにしたわたしに黙って寄り添ってくれた。


