「こないだの日曜日、マンションに帰ったの何時だった?」 「十時くらいかな、海を見たし、昼寝はしたし、まぁよかったよ」 「最終の特急に乗りおくれたから心配してたんだよ」 「それより、お母さんが気にしてたろ」 「わからないから、大丈夫」 「なんとなく、親ってわかっちゃうもんだぞ」 「会うならわからないように会えってさ」 「かわいそう」 「えっ」 「お前もお母さんも」 「まぁね」