彼があたしを抱くとき


インターホンを鳴らすと、すぐ、返事もせずに岸谷が顔を出して「入れよ、来るとおもってたよ」といって招き入れた。

岸谷は、窓際の机の前の回転イスにすわり、引き出しから煙草の箱をだし、紫煙をくゆらせる。