「な、何ですかっ!?」
すると口角を少し上げて口を開いた。
「男が何のために女子を
 こんな人気のないところに呼ぶと思う?」
「え…?」 
「わかんないか。
 ま、そんなところも可愛いんだけどね。」 
「やめてっ」
身動きができない体勢になって
もうダメだ…  
そう思って体の力が抜けてきた時
ガンッ  ガシャーンッ
「っ!?」
ドアを思いっきり開けて入ってきたのは
同じクラスの伊藤君。
「何してんの?瀬戸、嫌がってんじゃん。」
ちょっとキレ気味で言うと
相手の男の子は
「は?渚ちゃんが自分の意志でここに来たんだけど?
 なんか勘違いしてない?」
「えっ?わたし―…」
そんなの聞いてなかった、そう言おうとしたとき
「ふざけんな」
低い声でそう言うと、相手の男の子の足を
勢い良く蹴り飛ばして私をひっぱって教室を出ていった。