「すみませーん、せっかくの休日だったのに」
「しょうがないよ、別に気にしてない」
「おかげ様で助かりました…」
「良かった。しばらくは様子みててね」
「はい、わかりました」
白衣をようやく脱いで、医局に顔を出すとまだ白衣姿の季蛍が電話での対応をしていた。
「蒼先生呼び出しですか?今日オフなのに」
カップラーメンのお湯待ちをする高島は、不思議そうに首を傾げた。
「呼び出し。季蛍がいて良かった、意外と人数が多かったから」
「そうですか。やっとのオフでしたね、今日」
「まぁそんなもん。
…実は季蛍が今日"デート行く"って言ってた日だから」
「えぇ?デート?」
「行きたいって。今からじゃ無理ありそうだけどな」