薬の袋を受け取って見つめていたら、
「なにか物足りなそうな顔」
と笑われた。
「ぎゅうでもちゅーでも待ってたのか?もしかして」
意地悪な微笑みを向けてくる蒼を若干睨むと
「図星かよ…」
とまた笑われて。
「さっきから私のこと笑ってばっかり…!ひど…」
そう言いかけて、握られていた腕がまたグイと引っ張られた。
「はいはい。わかったよ、もう笑わないって」
気づけば蒼の腕の中。
「デート行きたいなんて言ってくれるの嬉しいから。でも季蛍の体も気にしなきゃ。
俺も考えてるから」
「…そんなのずるい!急にぎゅうするのだ…めッ…」
「うわぁ、顔真っ赤。りんごみたい」
「言わないでよ!!!」
「んふふ」
「また笑った!!」
「笑ってない…んふ」
「ほら!」
心臓のバクバクが追いついていかないから、急にぎゅうするのはずるい。
体が熱くなっていくのが自分でもわかるほど。


