「…意識飛ばしそうだな」
蒼の声が聞こえてふと目を開けると、安心したように笑った。
「…ご飯の途中、食べれない?」
隣に座る蒼は、箸を進めながら聞いてきた。
「……いる」
温かいスープを少し流し込んで飲み込むと、気分がホッと落ち着いた。
「高島に連絡入れたら心配してたよ?明日来るときにまた詳しく診るけどって」
「…高島先生に断って…来なくて大丈夫って」
「そうしてたらいつまでも仕事復帰できないよ」
「………」
「高島曰く熱が下がって…それから血吐いたり気分悪くなったりしなければ大丈夫って」
「…も、迷惑かけたくないんだって……私の代わりに入ってくれてる先生もいるでしょ…?」
「だからってそんな体で行くのか?倒れるぞ」
「……」