「季蛍、……季蛍」 肩をトントンと叩いても、目が覚める様子はない。 「高島先生、残られますか?カーテン閉めてもいいですか?」 「いいよ、ありがとう」 「…えッ先生どうかされたんですか?」 ベッドに横たわる季蛍の姿を見て、看護師は驚いた顔をした。 「意識がない。…何があったのかは俺もわかんない。でも倒れてから反応がないって」 「そうですか…」 「あ、ごめん。気にしないで」 「…あ、いえ。お疲れ様です」