──カチャン


「お邪魔します…いいの?本当に」



「はい」



高島先生をリビングに通して、コーヒーをテーブルに運ぶ。



「あ、お構いなく」



「…いや、せっかく来てもらったので」




「来てもらったって言っても俺が無理矢理来たみたいなものだよ」



「そんなことないです。蒼寝てるし」




「…蒼先生大丈夫なの?」




「お昼頃8度あったみたいで…でも薬飲まないで寝ちゃいました」




「だって昨日のカンファの時すごい酷い咳してたもん」



高島先生はコーヒーをひとすすりして、険しい顔をする。


「…季蛍も気をつけろよ?蒼先生風邪引くとすぐ移るんだから」



「私の免疫力そんなに低くないです!!」




「じゃあどうやったら移るの?蒼先生とベタベタしてるのか」




「してないです!!…酷い」



「んは、ごめん。蒼先生風邪引くなんて珍しいから」