「でも忙しい間に気にしてらんないよ」


「まぁな」



「蒼はすごいけどな、季蛍さんのことちゃんと見てるから」



「まぁ……季蛍はね。目離したらどうなるか」



「季蛍さん、環境にも気候にも敏感だもんね」



「うん…高島に任せちゃうっていうのもあれだしね。でも季蛍のことはあんまり負担にならない」



「好きな奴の為ならなんでもできる、か?中学生みたいだな、まだ」



「んはは、ありがと」



「別に褒めてないって」



ボタンを留め終わると、奏太は笑って伸びをしながら言った。



「最後の患者さん終わり!蒼も酷くなる前に治せよ、愛香みたいになる前に」



「わかってる。そういう奏太はもっと愛香さんのこと気にしたらどうなの?」



「はいはい、家帰ったら聞いときますよ」



「どうだか…」